guse ars exhibition
“Seascape”
at 「on hold」
THE TOWER HOTEL NAGOYA 4F L01
https://thetowerhotel.jp
2021.1.7thu–31sun
OPENING HOURS 12:00-17:00 [入場無料]
寄せては返す波をぼんやり眺めていると、この波はいつから打ち寄せられて、いつまで続くのか。無限に繰り返されるのか、明日には止まってしまうのか、そんなことに思いを馳せる瞬間があります。そのうねりの中を長い間漂った陶器の欠片は、すっかりと洗われ、誰かに使われて割れてしまったその記憶までも漂白されていきます。いずれどんな姿に変わるだろうか。それともこの世からすっかりと消えてしまうのだろうか。私たちは、その「ひとかけら」のある偶然の瞬間を拾い上げ、永久に繋がる模様 washed pattern(※1)へと変化させます。生まれてくる模様は終わることなく繰り返される海の波模様そのもの。それは海の景色「Seascape」です。本作の素材となった陶片は愛知、岐阜、三重の3県の海や川で採集したものです。その点で言えば、今回展示されている作品は東海地域の景色とも言えるかもしれません。
guse ars
※1) washed pattern
海や川を歩くとかつて器やタイルの一部であった陶片が打ち上げられています。漂着した陶片の中には、小さな柄が残されているものもあります。washed patternとは、陶片の柄を抽出し、再構成することで新しい模様を生み出すguse arsのプロジェクトです。この模様を器やタイルとして生活に戻すことで、遠い未来、再び割れて欠片となり、何処かに流れ着く日が来るかもしれません。これは永遠に続けることができるサイクルです。生命が子孫を残していくように、陶片もまた未来に続く模様の子孫を繋いでいく。washed patternには、陶片が織り成す「時」と「模様」のめくるめく連鎖が封じ込められています。
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